白内障手術
～白内障とは～
物を見ようとするときにはピントを合わせます。その役割をするのがカメラのレンズに相当する水晶体です。
白内障ではこの水晶体が濁ってくる病気です。
正常な水晶体はほぼ透明で必要な光を十分に通しますが、水晶体が濁ると光が十分に通らなくなります。
原因には外傷、ステロイドなどの薬剤性、アトピー性皮膚炎などの全身疾患などさまざまありますが、多くは加齢が挙げられます。
～症状～
水晶体の濁り方は患者様によって異なるため、症状は様々です。
目が霞んでボヤけて見える
物が二重や三重に見える
光が眩しくなり明るいところでは見えにくくなる
ヘッドライトなどが眩しくて夜間の運転がしにくくなる
さらに進行すれば視力の低下が起こり、眼鏡などで矯正しても視力が改善しない
などがあります。
ただし、症状からだけで白内障だと考えて放置することは良いことではありません。
白内障以外の他の病気である可能性もあります。
症状がある方はきちんと診察を受けることが大切です。
～治療～
初期には点眼薬で白内障の進行を遅らせることができる場合もありますが、濁った水晶体をもとに戻すことはできません。
症状が進行して、日常生活に支障がみられましたら、手術による治療を考えます。
白内障の手術は、濁った水晶体を取り除き、眼内レンズを挿入する方法が一般的に行われます。
～日帰り白内障手術について～
以前は入院で行っておりました白内障手術は、手術や器械の進歩によって日帰りでの手術が可能となりました。
当院では白内障手術を全て日帰りで行っております。
最新の器械を使用し、安全で安心して受けていただける手術を第一に考えて行なっております。
術前に入念な検査、診察を行い、患者様に御納得をいただいたうえで、経験豊富な院長が全例執刀します。
手術は局所麻酔で行い、ほとんどの場合は点眼のみの麻酔です。
器具などが触れるような、また目を押されるような感覚は残りますが、痛みはほとんど感じません。
手術時間は10分前後ですが、手術が難しい症例ではより安全で丁寧な手術を心がけておりますので、それなりに時間がかかることはあります。
～白内障手術の手順～
1.術前に説明があります。瞳を開く点眼をして、身支度をしていただきます
2.手術室に移動をします。仰向けになり、目の周囲・表面の消毒を行います。
3.お顔を清潔な布等で覆い、再度消毒と麻酔の追加をします。
(多少眩しいですが、手術中は目の前に見える顕微鏡の光、または指示いたしましたところを見つめてください）
4.目の表面に切開をします。
5.水晶体を包む袋の前面に切開をします。
6.この切開部より超音波等で濁った水晶体を取り除きます。
7.空になり、綺麗になった水晶体の袋に眼内レンズを挿入します。
8.切開した創が閉じたことを確認します。
手術後はしばらく安静にしていただき、目や全身状態に異変がないことを確認した後に帰宅していただきます。
手術当日は眼帯をしますが、翌日には取れます。
術後は感染等に気をつける必要がありますので，洗眼・洗髪等の生活事項の制限があります。指示された内服薬と点眼剤をきちんと使用し、診察を受けていただくことが大切です。詳しくは術前に説明があります。